事業承継コラムvol.8 -M&Aプラットフォームの普及と専門家の役割-

M&Aの市場が成長を続けています。
中小企業白書によると2011年以降増加し続けていたM&Aの件数は2020年には新型コロナ感染症の影響で減少に転じたましたが、2021年は再び増加し4,280件となっています。これは10年前の2.54倍の数値となります。

この件数増加の一つの要素となっているのがインターネットを利用したM&Aプラットフォームの普及です。
代表的な「TRANBI」の登録者数は2019年3月10日に22,980人でしたが、2023年2月4日には119,920人と4年足らずで約5.2倍となっています。

M&Aプラットフォームの特徴は以下があります。
・会員登録すれば誰でも買い手・売り手になれる
・利用者と利用者が直接やり取りをする形でマッチングが進められる
・一般的に手数料が少ない(売却側の登録については無料のケースも多い)

これにより売り手の事業者としては以下が可能になりました。
・小さな会社や事業譲渡など小口のM&Aなど裾野が広がった
・財務状況がよくない会社でも何か魅力があれば、成立がしやすくなった
・M&Aの成立へのスピードアップできようになった(事業譲渡であれば1か月程度で成立している例も)

M&Aの裾野を広めるプラットフォームですが、以下の課題も出てきます。
・参画がしやすく様々な人が買い手側としてアプロ―チできることになります。
 「TRANBI」では1案件あたり平均15件オファーがあるとしています。
 これらのオファーについての応対を行い、本気度や事業を任せられる相手なのか見分けることも必要になります。
・会社の魅力を客観的に明確に示し数字にするなどが必要になります
・知識不足などで条件的に不利になることの無いよう注意が必要になります。

経験や知識のない事業者にとっては、課題に対応するには大きな負荷が必要でリスクになることも想定できます。
事業者の方がこのような課題に対応し、効果的な対応を実現するため、我々専門家の支援も重要になってきています。

三城 夏子
執筆者
中小企業診断士・行政書士・事業承継士・経営革新等認定支援機関齊藤 肇
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