事業承継コラムvol.5 -事業承継の法務について(基礎)-

今回の事業承継コラムは、弁護士の視点から事業承継の法務についてお伝えしたいと思います。 

目次

1. 事業承継を成功に導く「法務的キーワード」とは?

私が弁護士として事業承継に携わらせていただく際に,必ず社長様へお伝えしているキーワードが2つあります。

それは、

① 事業承継「対策」は「社長がお元気なうちに」!

② とりわけ大事なのは「自社株式の承継」を考えること

この2つになります。

事業承継を考える際には、数年後を見越して将来の事業承継「対策」を考える必要があり、それは社長がお元気な内でなければできないからです(判断能力が衰えてからでは、何もできません)。

また、代表取締役等の役員を変更しただけでは事業承継が完全に完了したとは言えず、とりわけ重要なのは、自社株式をどのように次世代経営者に引き継がせるか、つまり「自社株式の承継」なのです。

会社役員は会社の株主総会で選任されます。したがって、経営権の根源はその会社の株式にあります。

代表取締役だけ変えて自社株式の承継を考えないと、後々、相続紛争などで次世代候補者と考えていた新社長が更迭されてしまうという自体も起こりえます。

したがって、①事業承継「対策」は「社長がお元気なうちに」!と②「自社株式の承継」は、法務的視点からとても重要なキーワードとなります。

2. 誰に継がせるかを考える

誰に会社を継がせるかは,現社長からすると大変悩ましい問題です。

誰に事業承継するかという視点からすると、大きく分けて次のように分類できるとされています。

もちろん、ケースバイケースだとは思いますが、多くの事業承継の発想としては、

① 親族内承継を考える

↓ 

(適任者なし)

② 親族外承継を考える

↓ 

(適任者なし)

↓ 

③ M&Aを考える

という順をたどると思います。

現在、②の親族外承継として、有能で経営意欲のある人材を、会社へ紹介する「人材バンク」も普及しています。

湘南MIRAI承継でも大手人材紹介会社を通じて、経営者候補者をご紹介することが可能な体制となっております。

また、③のM&Aについても、湘南MIRAI承継を通じてお手伝いすることができます。

そのようなお考えがある場合には、是非、湘南MIRAI承継へご連絡ください。

3. 自社株式の承継を考える

次に、自社株式の承継の方法を考えます。これには様々な方法がありますが代表的な方法には、次のようなものがあります。

① 自社株を次世代の経営者に買ってもらう(売買)

② 自社株を次世代の経営者に無償で贈与する(生前贈与)

③ 遺言書を書いて,自社株を次世代の経営者に承継させる(相続、遺贈)

④ 家族信託(民事信託)を用いて、次世代の経営者へ自社株式を承継させる

具体的に自社株式を次世代経営者候補者に引き継がせるには、これらの手法を用います。

それぞれについて買取り資金をどうするのか、
自社株式を承継した際に発生する税金は大丈夫か、
相続のとき紛争にならないか、
などを検討しながら、スキームを考えていきます。

4. 事業承継をお考えの方は、湘南MIRAI承継へご相談ください

一般社団法人湘南MIRAI承継は、事業承継に精通した「事業承継士」「税理士」「弁護士」などの多くの専門家がチームを組んで、貴社の事業承継をサポートいたします。

事業承継について考えたい・相談したい!という方は、是非、湘南MIRAI承継へご相談ください。

髙橋 賢司
執筆者
湘南MIRAI承継 弁護士髙橋賢司
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